このブログを読むとわかること
私、鈴木智子は私立高校で15年間学校事務として勤務中です。
このブログでは、学校現場での経験をもとに、学校事務の方や目指している方、一般企業の事務職(総務・経理・広報)で働く方のお仕事のヒントになればと記事を執筆しています。
※ 登場人物の名前は仮名ですが、内容は実務経験に基づいています。
このブログでは、学校事務の現場で起きる日々の小さなドラマや
判断・工夫の積み重ねを、以下のような観点で分かりやすく紹介します。
- 新人・主任の立場ごとの視点から学ぶ「学校事務のリアル」
- 書類整理、予算管理、決算処理、補助金申請など実務のコツ
- 学校行事での事務職員の役割分担や教員との調整のポイント
- キャリア設計や転職、女性が長く働くための考え方
- 職場の人間関係の整理や、仕事のやりがいの見つけ方
登場人物紹介
新人佐藤陽奈 佐藤 陽奈(さとう ひな)入職1年目の新人事務職員
前職は一般企業の受付事務。教育の世界に憧れて転職したものの、学校特有のルールや文化に毎日びっくり。
真面目で素直だが、少しおっちょこちょい。
「焦らないで、一歩ずつ覚えよう」がモットー。



鈴木 智子(すずき ともこ)事務主任
学校事務歴15年。事務室のリーダー的存在。
一般企業・金融機関での事務経験を経て教育現場へ。
全体の業務フローを俯瞰し、改善に取り組む。
厳しさの中に温かさがあり、職員からの信頼も厚い。
「ミスを責めるより、仕組みを見直そう」が信条。
※ ブログでは、新人の「佐藤陽奈さん」と「鈴木主任」の会話形式で分かりやすくお伝えしていきます。
学校事務の基本と、現場のリアルな日常



学校事務って、思ってたより覚えること多いです……。



最初はみんなそうよ。書類の持つ意味や流れが分かれば、ぐっと理解が進んで楽になるわ。
何より考えるクセをつけるのが大事ね。
学校事務の業務は、一般企業の総務・経理・人事・広報のお仕事に
生徒対応がプラスされるイメージです。
もう一つ学校事務には、学校ならではの業務があります。
補助金に関わる業務です。
私立学校は、公立学校のように税金で運営されているわけではありません。
基本的に学園の資金に加えて、生徒や保護者からの授業料などの納付金によって成り立っています。
さらに、学校運営には国や自治体からの補助金も重要な財源となっており、
補助金申請や管理も、学校事務の大切な仕事のひとつです。
このように学校事務は、
「自分たちの資金管理」と「補助金対応」の両方を担う仕事であり、
私立学校事務の業務の中でも、大きな割合を占めています。
- 学校事務は、一般企業と似ていても“学校独自の業務”がある
- 学校運営は「学園の資金+補助金」で成り立っている
- 補助金業務は、学校事務の中でも重要な役割を占めている


学校事務の仕事って実際どんなことをするの?



学校事務って、転職前はどんな仕事をしているか正直分からなくて。
書類が多いってイメージでした。



学校だと、先生の仕事はすぐイメージ出来るけど、事務って分かりづらいと感じるのかもね。
人・お金・施設・備品、全部を支える仕事なのよ。
学校事務の仕事は、一般企業の総務・人事・経理や広報と大きくは変わりません。
ただし、学校ならではの業務があるのが特徴です。
私立学校では、
学園が持つ資金に加えて、生徒・保護者からの授業料や納付金によって運営されています。
さらに、国や自治体からの補助金も、学校運営を支える重要な財源です。
そのため学校事務では、以下の仕事が日常的に発生します。
- 学納金の管理
- 補助金の申請や実績報告
- 予算・決算などのお金の流れの管理
それに加えて、
学校という「場所」を安全に保つ仕事も欠かせません。
たとえば、
- 教室の机・椅子などの備品管理
- コピー機や生徒が使用するタブレットなどの電子機器の管理
- 施設や消防設備点検など、施設全般の管理
- 来客対応(中学・大学・専門学校などの先生、生徒の就職先の企業、教科書や教材の会社など)
こうした業務も、すべて事務室が関わっています。
つまり学校事務は、
「お金」だけでなく、「人・物・環境」を支える仕事でもあるのです。
この全体像が見えてくると、
「なぜこの書類が必要なのか」
「なぜ今この対応が求められるのか」
が理解できるようになり、仕事がぐっと楽になります。
- 学校事務は「お金・人・物・場所」を支える仕事
- 補助金や学納金は、学校運営の大切な土台
- 業務の意味が分かると、判断や対応がしやすくなる
学校行事での事務の役割 〜オープンスクール当日の舞台裏〜



今日はオープンスクールですね。
正直、事務って当日はあまり関係ないのかなって思ってました…。



それがね、実は“始まる前”から勝負は決まってるのよ。
〜 朝9時 〜
校門の前には、少し緊張した表情の中学生と、その保護者の姿。
事務室では、
来場予定者の受付名簿、配布資料、来場者用の名札、ノベルティの数を最終確認。
飲み物は足りているか、予備はあるか。
天気予報を見ながら、雨に備えて靴袋や傘袋も準備します。
コピー機はフル稼働。
「この資料、もう1部ありますか?」
そんな声が職員室から飛び交います。
その一方で、
校舎内の案内表示は分かりやすいか
エアコンは適切に動いているか
来校者が迷わず動ける導線になっているか
細かな確認が、静かに進んでいきます。



こんなに細かいところまで考えてるんですね…。
正直、想像していませんでした。



何もトラブルが起きないのがベストなの。
“何も起きない”ベースを作るのが、私たちの仕事よ。
学校行事は、当日だけを見ると“先生が中心”に見えます。
でも実際は、事前準備の段階から事務が深く関わっています。
- 配布物や備品の準備・管理
- 来校者数を想定した物品の調整
- 天候や突発的なトラブルへの備え
- 教職員や外部との連携
こうした積み重ねが、
「安心して参加できるイベント = 参加満足度が高い」という印象をつくっています。
- 行事の成否は「事前準備」が重要
- 事務は“目立たない調整役”として全体を支えている
- 気づきと先回りが、学校の信頼につながる
事務職員のホンネ 〜やりがいと、ちょっと大変なこと〜



正直…大変なことも多いですよね。



うん。でもね、不思議と続けてこれた理由もあるの。
事務の仕事は、華やかではありません。
忙しい時期は、気がつけば就業時間のほとんどを走り回って、一日が終わっていることもあります。
事務の仕事は、前に出る仕事ではありません。
でも、誰かが安心して動けるように、静かに支える仕事です。
嬉しい瞬間は、日常の色んな場所にちりばめられています。
・行事が無事に終わったあと、先生がほっとした顔をしていた
・生徒や保護者に「助かりました」と言われた
・誰にも気づかれないところで、学校がちゃんと回っている
家庭の中での、母親の役割に似ていると私は感じています。
家の中が整えられていて、家族が安心して暮らせる、居心地の良い空間。
学校の備品は、家庭での日用品に似ています。
不足しないように、使いたい時に当たり前のように準備してある。
学校事務を続けてきて思うのは、
“派手さ”よりも“積み重ね”が力になる仕事だということ。
年数を重ねるほど、
「あのときの判断、役に立っていたな」
そう感じる瞬間が、少しずつ増えてきました。
あなたが学校事務を
「この仕事、地味かもしれない」と感じたとしても、
それは“意味がない”ということではありません。
目立たないだけで、誰かの毎日をそっと支えている。
そんな仕事も、結構良いなと私は感じています。
女性が長く働くために、大切にしたい考え方



この先も、ずっとこの仕事を続けられるのかなって…
ふと不安になることがあります。



そう思う時、誰にでもあるよ。私も何度もあったわ。
仕事が増えたり、環境が変わったりすると、
「この先も続けられるのかな」と、ふと不安になることがあります。
特に、真面目に向き合っている人ほど、そう感じやすいものです。
でも、長く働くというのは、
ずっと同じ力で走り続けることだけではありません。
立ち止まったり、ペースを落としたり、
ときには役割を変えながら続けていくことも、ひとつの形だと思います。
今はまだ先のことが見えなくても大丈夫。
気づいたときに、
「ここまで来たな」「続けてきてよかったな」
そう思える日が、きっとやってきます。
仕事との向き合い方は、人それぞれ。
自分のペースで、続けられる形を見つけていけたら、
それでいいのだと思います。


学校事務から考える「これからの働き方」



結婚や出産で人生のステージが変化した時、
この仕事、続けられるのかなって不安になります。



そう感じるのは自然よ。
人生の節目って、どうしても先が見えなくなるものだから。
でもね、今は昔よりずっと働き方の選択肢が増えているの。
育休制度も整ってきているし、時短勤務や配置の工夫もできるようになってきたわ。
無理せず続けられる形を、その時その時で選べるようになってきているのよ。
人生のステージが変わるたび、働き方も少しずつ変わっていきます。
それは後退ではなく、自然な変化。
今の経験は、いつか別の形で役に立つ。
そう信じて、一歩ずつ積み重ねていけたらいいのだと思います。
焦らなくても大丈夫。
その時々の自分に合った働き方を選び直しながら、続けていけばいいのだと思います。
- ライフステージが変わっても、働き方は選び直せる
- 今の経験は、未来の自分の支えになる
- 無理せず続けることも、大切な力
この記事のまとめ
学校事務の現場では、マニュアルに書かれていない判断や工夫が、日々積み重なっています。
このブログでは、私立高校で15年間勤務してきた鈴木智子の経験をもとに、新人の佐藤陽奈さんとの会話を通して、学校事務の“リアル”を紹介しています。
書類整理や予算・決算・補助金の処理、学校行事での役割分担、キャリア設計、転職や50代からの働き方、職場の人間関係の悩みまで。
現場で感じたことを、具体例と学びのポイントとともにまとめています。
新人・主任それぞれの立場からの視点を知ることで、読んだ方の日々の業務を少し楽に、そして前向きに続けるヒントが見えてくると嬉しいです。
