第4話:提出期限に負けない!! 書類整理の秘訣

yokosukakiku-97
優先順位をつける、書類整理術

年度の切り替え時期、机の上は申請書や報告書でいっぱい。
陽奈は「どれが優先か分からない」と混乱する。

華子は“ 整理のコツ ”を「 片づけ 」ではなく「 動線 」で考えるよう助言。
提出期限に追われない、“ 流れに合わせて整える ” 整理術を伝授する。

書類の山に埋もれる毎日を抜け出す鍵は、
「 置き場所 」ではなく「 使う順番 」だった

机の上が書類で埋まる季節

春。年度が変わるこの時期、事務室の机は書類であふれていた。
支払依頼、年度末報告、補助金の申請書——どれも「期限厳守」。

田中陽奈/新人
田中陽奈/新人

華子さん…この書類、どれから手をつけたらいいんでしょうか……?

陽奈は書類の束を前に、思わずため息をついた…。
新人の陽奈には、どれも重要そうで、どれも期限が近いように思えてしまう。

鈴木華子/主任
鈴木華子/主任

まずは落ち着いて。書類の“ 種類 ”より“ 動き ”を見ましょうか。

華子の書類整理術——“ 置く ”ではなく“ 流す ”

鈴木華子/主任
鈴木華子/主任

書類の整理って、モノを置くことだと思ってる人が多いの。
でも事務の整理は、“ 流れを作ること ”なのよ。

華子は、机の端に3つのトレイを並べた。

鈴木華子/主任
鈴木華子/主任

私はね、「受け」「処理中」「提出準備中」で分けてるの。
書類がどの段階にあるかが分かれば、優先順位も自然に見える。

田中陽奈/新人
田中陽奈/新人

なるほど……モノを置く順番じゃなくて、動かす順番ですね。

鈴木華子/主任
鈴木華子/主任

そう。事務の整理は“ 流れる机 ”を作ること。
流れが止まると、仕事も止まるの。

デジタルでも“流れ”を意識する

華子は続けた。

鈴木華子/主任
鈴木華子/主任

学校のサーバー上のフォルダも同じよ。
「 依頼受領 」「 確認済 」「 提出完了 」みたいに、
作業の” 進捗度合い “に分けて並べるといいのよ。
誰が見ても、どこまで進んでいるかが分かるから。

陽奈は、今までフォルダを“ 種類ごと ”に分けていたことに気づいた。
種類で分類すると、探すたびに迷子になる。
流れで並べると、進捗が一目で分かる。
一つ一つの仕事を「提出完了」できた、達成感も得られる。

整理の本質は「 期限管理 」ではなく「 流れ管理 」

“ 期限に追われない ”っていうのはね、“ 流れに乗れている ”ということ。

田中陽奈/新人
田中陽奈/新人

書類の整理って、ただ片づけることじゃないんですね。

鈴木華子/主任
鈴木華子/主任

そう。書類は「人と人のやりとりの証拠」だから。
どこから来て、どこへ行くのか——
その流れを整えるのが、事務の仕事なのよ。

佐藤美咲/7年目
佐藤美咲/7年目

なるほど…華子さんの整理術、分かりやすいですね!

2人の会話を聞いていた美咲も、うなずきながら納得の表情をした。

今日の学び
  • 書類整理は「 置くこと 」ではなく「 流れを作ること 」。
  • トレイやフォルダを“ 進捗段階 ”で分けると、仕事の優先順位が見える。
  • サーバー上の整理も“ 流れ ”で管理すると迷わない。
  • “ 期限 ”に追われるのは、流れが止まっているサイン。
  • 書類整理とは、“ 流れを止めない工夫 ”そのもの。
次回予告

第5話:「会計ソフトの迷宮——伝票入力で見える“組織のクセ”」

年度初め、陽奈は会計ソフトの使い方に苦戦。
数字は合うのに、事務長の確認が進まない。
華子が教えるのは「伝票を通して見える、学校という組織の構造」だった。

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