【Excelのデータ入力より大事なこと】
年度末。新人のあかりは、Excelの数字と格闘していた。
「関数は合っているのに、どうして最後の数字が合わないの……」
理由が分からず焦る陽奈に、えりか主任が静かに言った。
「Excelは道具。事務の本質は“流れ”を作ることなのよ。」
年度末の“ Excel地獄 ”
新人あかりこの計算結果違う気がする。式が間違っているのかな…
3月の職員室。年度末の報告書類が山積みになり、コピー機もパソコンもフル稼働している。
新人のあかりは、朝からモニターにかじりついていた。
年度末。モニターの画面にも机の上にも、Excelファイルが並んでいた。
陽奈は、朝から数字と格闘していた。
旅費の精算、出張伺い、補助金の実績報告。
どれもExcelで処理しなければならない。
だが、シートを開くたびに「#REF!」のエラーが現れる。



関数も覚えたし、ショートカットも使えてるのに、
なんでこんなにうまくいかないんだろう…
陽奈の独り言を聞きつけた、えりか主任が、そっと近づく。



あかりさん、少し休憩しましょうか。


仕事が止まる本当の理由
事務室のサイドテーブルで、えりか主任は、あかりのパソコンを開いた。
シートはきれいに整っている。セルの配置も問題ない。関数も正しい。



そうね、関数は合ってるね。でも……流れが止まってる気がする。



え、「 流れ 」ですか?



たとえばこの旅費報告。出張した先生の確認前に、校長先生に決裁が回っている。
最終決裁者は校長だが、現場ではまだ金額が確定していない段階だった。



出張伺いの試算のデータが入力されているわ。
あかりはハッとした。いつも「早く提出すること」ばかり意識していた。
誰が確認して、誰が決裁して、どの資料と紐づくのか、その“流れ”を見ていなかった。



Excelのミスじゃなくて、流れのミスだったんですね……。



そう。事務の仕事ってね、
データを作るだけじゃなくて、
“ 人の動きの中で、数字を動かす仕事 ”なの。
Excelは道具にすぎない。しかし、書類がどの部署を通り、誰に渡るのかという “流れ” が地図になる。
道具と地図。その両方がそろって、初めて仕事は前に進む。
どれだけ関数が正しくても、業務の流れがずれていれば、正しい結果にはたどり着かない。


Excelは“ 道具 ”、事務は“ 流れ ”
翌週。あかりは書類を作る前に、まず紙にフローを書き出した。
担当教員 → 学年主任 → 教頭 → 校長 → 会計 → 提出
どこで確認が入り、どの時点で金額が確定するのか。
流れを確認してから数字を入力すると、エラーも手戻りも驚くほど減っていった。
「あかりさん、今回はすごく早かったね」
「助かったよ」教員から声をかけられたとき、あかりは少しだけ胸を張った。
年度末のExcel課題を攻略する鍵は、関数ではなく “業務の流れ” にあった。
本当のExcel攻略とは
Excelを使いこなすことは、学校事務において大事なスキル。
しかし、本当に求められるのは、
- 結果の数字を作る力より 流れを理解する力
- 操作技術より 段取りと業務理解
- 正確なデータも、流れを理解せずに使用すれば混乱を招く。
- 誰が、いつ、どんな目的で使うのかを意識してデータを扱えば、
- Excelは、 強力なツール になります。






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