「伝えたはず」が「伝わっていない」——学校事務と教員の連携ミスは、新年度のバタバタの中で起きやすいトラブルです。
メールや口頭での指示は、相手が「確認したつもり」になることもあり、大事な提出書類やファイルが遅れることもあります。
実は、この問題の原因は「伝えた」と「共有した」の違いにあります。当たり前ですが自分のパソコンに保存するだけでは、相手は確認できません。
必要なのは、教員も事務も同じ場所で情報を確認できる「共有フォルダの活用」なのです。
この記事では、教員との「すれ違い」を防ぐ共有フォルダの活用術を、実例とともに解説します。
フォルダ構成のルール、ファイル名の付け方、属人化を防ぐ工夫まで、すぐに実践できるノウハウが満載です。
この仕組みを導入すると、教員との連携がスムーズになるだけでなく、誰が担当してもファイルが見つかる体制が整い、学校全体の信頼とチームワークが生まれます。
新年度、情報が飛び交う春
始業式を数日後に控えた朝。職員室も事務室も、慌ただしく働いている。
学校行事・補助金・予算執行、どの業務も新年度始動の季節だ。
新人のあかりは、新年度から行事費の支払い手続きを担当することになった。
担当教員と情報共有のやり取りをメールと口頭で行い、予定通り進んでいるつもりだった。
ところが提出締切の日、教員から一言。
「えっ? その書類、まだアップされてないの?」
新人あかりえっと・・・アップしたと思うんですけど。
今すぐ確認します。


あかりは慌ててサーバーを確認した。
自分のパソコン内の“ローカル保存”に入れたままで、共有フォルダには未アップ。
「アップしたつもり」「伝えたつもり」。
でも、担当教員は確認できない状態だった。
「伝えた」と「共有した」は違う
落ち込むあかりの前に、えりか主任がやってきた。



“ 伝えた ”と“ 共有した ”は違うのよ
えりか主任は自分のパソコンの画面の、共有フォルダのフォルダ構成を見せた。
\ 学校行事
└ 年度
└ 行事名
└ 事務関連資料



学校行事ごとにフォルダを作って、誰でも閲覧可能にしておくの。
“ 自分のパソコンの中 ”は、自分しか見えない世界だから



“ フォルダに保存する ” 結局、早くて確実。
見出しをそろえると属人化も無くなるわ


あかりは頷きながら、フォルダの構造をノートに書き写した。
“共有する”という言葉の重みが、実感として解ってきた。
共有フォルダがつなぐチームワーク
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アドバイスをもとに、行事フォルダを整理しました
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ファイル名もルールに沿って付けました。
最初に「日付」「 行事名」そして「目的」と「版数」ですね
ファイル名ルール:
年月_行事名_書類種類_版数_スタータス.xlsx
パターン別例:
202605_校外学習_支払予定表_v1_【検討中】.xlsx
202605_校外学習_支払予定表_v1_【決済待ち】.pdf
202605_校外学習_支払予定表_v1_【完了】.xlsx
同じファイルを見ながら、教員とのやり取りが格段にスムーズになった。
先生たちからも「このフォルダ、見やすいね!」と感謝の声が届いた。



すごく良くなっているわ。
共有フォルダって、データじゃなくて、信頼を置く場所なのよ
よくあるトラブルと対処法
ケース1:「アップしたつもり」で進まない
状況:自分のパソコンには保存されているが、共有フォルダには未アップ。教員が確認できない。
対処法:
- 共有フォルダへのアップを最優先にする
- ファイルを編集したら、その場で共有フォルダに上書き保存する習慣をつける
- 保存完了の確認音まで確認する



「アップしたつもり」が一番危ない。
共有フォルダへの保存を、自然な流れにしちゃうのよ
ケース2:ファイルが複数あって、どれが最新版かわからない
状況:v1、v2、v3が混在。教員が誤った古いバージョンで進める。
対処法:
- ファイル名に必ず【検討中】【決裁待ち】【完了】をつける
- 古いバージョンは、別フォルダ「アーカイブ」に移す
- 共有フォルダには、最新版だけを置く



古いファイルが残ってると、間違いの元、定期的に掃除することが大事
ケース3:「〇〇さんだけが知っている」属人化
状況:ファイルの置き場所や更新ルールが個人に依存。その人が休むと誰もわからない。
対処法:
- フォルダ構成を学校全体で統一する
- 「〇〇フォルダのルール」をドキュメント化
- 新人さんにも「このルール通りにやってね」と教える



属人化が一番危ない。「誰でもできる」状態を作ることが、チーム全体の信頼につながるわ
- 「 伝えた 」と「 共有した 」は、まったく違う。
- 共有フォルダは、情報の“ 見える化 ”の第一歩。
- ファイル名のルールを決めると属人化を防げる。
- 共有フォルダは“ 保存庫 ”ではなく“仕事の共有スペース”。
- 整理された情報は、チームの信頼を生む。
共有フォルダは、単にデータを置く場所ではない。
同じ情報を、同じ場所で、誰もが確認できる仕組みをつくること。それがチームで仕事を進める土台になる。
学校では、教員と事務がそれぞれ忙しく動いている。
だからこそ、情報を「誰でも見える形」に整えておくことが、すれ違いを防ぐ一番確実な方法になる。
共有フォルダを整えることは、仕事を整理することでもあり、チームの信頼を育てることでもある。
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