「子どもが学校に行っている間だけ、働きたい」
「事務のパートを探しているけど、学校事務ってどうなんだろう?」
答えから言います。子育てと両立したい人にとって、学校事務のパートは”当たり”の部類です。勤務は日中だけ、日曜出勤なし、そして何より——子どもの夏休みと、職場の夏休みが重なります。
この記事を書いている私は、私立高校で15年働く現役の事務主任です。いまはパートさんの採用と勤務管理をする側にいますが、実は私自身の結婚後のキャリアの入口は、別の職場の「5時間パート」でした。雇う側と働く側、両方の目線からお話しします。
- 学校事務パートの仕事内容(どこまで任されて、どこからは任されないか)
- 子育てと相性がいい理由と、知っておくべき注意点
- 採用側の本音–どんな人が受かるのか、狙い目の時期はいつか
- パートから正職員への道は本当にあるのか(私の実例つき)
そして、先に実務的な結論をひとつ。学校事務のパート求人は数が少なく、良い求人は出た瞬間に決まります。
毎日検索して探しに行くより、無料の求人サイトに登録して「学校の事務」の求人通知が届く網を先に張っておく——採用する側から見て、それが一番確実な探し方です。
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そうなのよ。学校側も本気で助かっているの。
いい出会いになるように、実情を全部話すわね。
パートの仕事内容【雇う側の実感】
私の勤務校では、パート事務さんは1〜2名。お願いしている仕事は、主にこのあたりです。
- 窓口対応 ── 生徒や保護者、来客の一次対応
- データ入力 ── 名簿・調査データなどの入力作業
- 校納金の現金受付 ── 生徒が持参した現金の受け取り(必ず正規職員とのダブルチェック体制なので、一人で抱え込む怖さはありません)
- 書類の仕分け・コピーなどの庶務
ここで安心してほしいのは、責任の線引きがはっきりしていることです。検定料の集金のように、一定期間お金を預かり続ける管理業務は、正規職員の仕事。パートさんに「お金の重い責任」までは載せません。
ただしひとつ、雇う側からの本音を。窓口対応は「単純作業」に見えて、実は臨機応変さが一番いる仕事です。生徒の急な相談、保護者の込み入った問い合わせ——マニュアルにない場面で、感じよく受け止めて正規職員につなぐ。この力があるパートさんは、事務室の宝です。
子育てと両立しやすい3つの理由
理由① 勤務は「9時〜15時」が中心
私の勤務校のパート勤務は、9時〜15時が基本です。朝、子どもを送り出してから出勤して、帰りは夕方前。16時まで働ける方だと、学校側はさらに助かります。
生徒が事務室に来るのは朝・昼休み・放課後の3パターンで、特に放課後は、補助金の問い合わせ・校納金の持参・ICT機器の故障相談などで、意外と生徒が集まる時間帯なのです。時間を延ばせる人は、それだけで歓迎されます。
理由② 夏・冬にまとまった休みがある
ここが学校ならではの最大の魅力です。生徒が長期休みの間、パートさんも連続10日以上のまとまった休みになります。子どもの夏休みと自分の休みが重なる——一般企業のパートでは、なかなか実現しない条件です。
理由③ 生活のリズムが崩れない
学校の事務室は、学校のリズムで動きます。飲食や小売のパートと違って、そもそも夜のシフトという働き方自体がありません。土曜も基本お休みで、例外は、文化祭や体育祭が土日に当たる日くらいです。子育て中の生活リズムにも無理なく馴染みます。
注意点:長期休みの月は収入が減る
正直な注意点をひとつ。時給制なので、長期休みが入る月の翌月は、その分お給料が減ります。
年間の収入を見積もるときは、夏・冬の谷間を織り込んでおいてください。なお交通費は、出勤日数に関係なく月額定額(通勤定期代として)で支給する学校もあります(学校によるので、面接時の確認事項です)。
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子どもの夏休みと自分の休みが重なるのは、本当に大きいですね



「夏休み問題」は働く親の最大の壁だから。
学校は、その壁が最初からない職場なのよ。
どんな人が受かる?【採用の本音】
パートの面接をする側として、決め手になるものを正直に並べます。
- 事務の経験 ── 学校事務の経験者はもちろん強い。一般事務の経験も十分武器です
- 通いやすさ ── 家が近い方は、続けてもらいやすく、学校側の通勤手当の負担も軽い。「近さ」は立派な採用理由です
- 感じの良さ ── 窓口で生徒・保護者と接する仕事なので、面接での受け答えの印象は、経歴と同じくらい見ています
3つとも、志望動機にそのまま書ける材料です。パートの志望動機の例文は、別の記事にまとめています。
📎 学校事務の志望動機【ケース別例文6選】採用側は実はここを見ている
そして、これは声を小さくして言いますが——経験がない方を、面接の印象で採用したこともあります。内定者の急な辞退などで、学校側が急いで人を探すことは実際に起きます。そういうとき、採用側が最後に頼るのは、経歴の行数ではなく「この人と一緒に働きたいか」です。
だから狙い目をお伝えします。年度替わりの2〜3月の募集と、「急募」の求人。学校は「4月に人が足りない」ことを何より恐れるので、この時期は未経験の方にも扉が大きく開きます。
そして、急募や年度替わりの求人を逃さないコツは、探しに行くことより「募集が出たら通知が届く状態」を先に作っておくことです。求人サイトに登録しておけば、条件に合う事務求人が出た瞬間に気づけます。
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パートは、キャリアの入口になる
ここからは、少し先の話——「入口のその先」を。まず、働く側だった私自身の実話からお話しします。
【実話】私も5時間パート出身です
私は学校に来る前、金融機関で1日5時間の内勤パートをしていました。営業の方が出払った後の事務所には少し時間の余裕があり、その時間も何か力になれることをと、Excelで資料を作りながら独学で関数を覚えました。
その仕事ぶりを見てもらえて、契約社員に声がかかりました。
振り返って言えるのは、パートは「腰かけ」ではなく「入口」になり得るということです。パートの時間に何をするか、任された仕事にどう向き合うか。見ている人は、必ず見ています。私が今、採用する側としてパートさんの仕事ぶりを見ているように。
逆の例も、正直にお話しします。事務の経歴に期待して採用したものの、働きぶりが伴わず、1年で契約更新をしなかった方もいました。入口の経歴がどれだけ立派でも、入ってからの働き方がすべてを決める——良い方向にも、その逆にも、です。



パート時代の私に「15年後は採用する側になっていますよ」と教えても、きっと信じないと思います。
5時間パートから、道はここまでつながっていました
パートから正職員への道はある?
あります。私一人の話でもありません。ただし、道の形は正確に知っておいてください。
- 典型的な流れは パート → 非常勤・契約職員 → 正職員 の段階式です。
一足飛びではなく、階段を一段ずつ - 中途採用の場合、最初は契約職員からスタートし、数年で常勤に登用する運用の学校もあります
(いきなり正職員採用は新卒だけ、という学校も珍しくありません) - 契約職員には「5年ルール」(同じ職場で5年を超えて働くと無期雇用に転換できる制度)もあり、その前に常勤へ登用する学校もあります
- 待遇は、学校差が本当に大きい部分です。フルタイム勤務の年数を退職金の算定にまるごと入れる学校がある一方、3年目からしか算入しない学校もあると聞きます。
長く働くつもりなら、雇用契約のときに確認しておきたいポイントです
一方で、心に留めてほしい話もひとつ。他校で、フルタイムのパートとして10年間ずっと同じ補助作業だけを担当してきた方が、「そろそろ会計の仕事を」と声をかけられて、「何も分からないんです」と困っていた——そんな話を聞いたことがあります。
同じ10年でも、その間に何を経験できたかで、次の扉の開きやすさは変わります。配属や学校の方針にもよりますが、できる範囲で仕事の幅を広げる意識は、あなたの10年後を守ってくれます。
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えりか主任にも、パート時代があったんですね…!
なんだか希望が湧きます



入口の雇用形態より、入ってからの働き方。
これは15年間見てきて、断言できるわ
派遣で学校事務に入る、ポイント3つ
派遣についても、学校の中から見た実情を。
- 求人は「繁忙期のスポット」が中心 ── 入試や決算が重なる時期だけ派遣を入れる学校もあると聞きます。いつでも求人があるわけではありません
- 直接雇用への入口になることがある ── 繁忙期の働きぶりが良ければ、「今度はうちで直接、パートで来ませんか」と声がかかります
- 探し方の正解は「網を張る」 ── スポット求人は出た瞬間が勝負。登録して、通知が届く状態にしておくのが現実的です
2つ目について、学校側の理屈を明かすと——派遣は、雇用のリスクを抱えずに、その人の仕事ぶりを直接見られる形なのです。
私の勤務校でも「繁忙期に派遣さんをお願いしようか」という案が出たことがあります。仕事ぶりを見てもらえる場さえあれば、雇用形態は後からついてくる。実話の章でお話しした流れと、同じです。
- ブランクや学歴に不安がある方
- まず現場を見てから、長く働くか決めたい方
- 繁忙期だけ・短期から試したい方
登録先は、大手の派遣会社ならどこでも大丈夫。登録するとき、「学校」「学校法人」をキーワード通知に入れておくのがコツです。
よくある質問(FAQ)
学校事務のパートは良い扉
- 仕事は窓口・入力・庶務が中心。お金の重い責任は正規職員の仕事で、線引きは明確
- 9時〜15時中心・日曜なし・夏休みは子どもと一緒に休める。時給制ゆえの収入の谷だけ注意
- 採用の決め手は経験・通いやすさ・感じの良さ。2〜3月と「急募」が狙い目
- パート→非常勤→正職員の階段は実在する。決めるのは入口の雇用形態より、入ってからの働き方
- 派遣は繁忙期スポットが中心。登録して網を張った人から決まる
「子育てが一段落したら、ちゃんと働きたい」——その「ちゃんと」の入口として、学校事務のパートは思っている以上に良い扉です。扉の向こうで、私たちは本当に助かっています。安心して、ノックしてください。
📎 もっと深く学校事務について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください ↓






最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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