「学校事務、もう辞めたいかもしれない…」
「でも、辞めたいなんて甘えなのかな…」
そんな気持ちでこのページにたどり着いた方へ。まず最初にお伝えします。
「辞めたい」と感じる気持ちは、甘えではありません。
学校事務は外から見えるより責任が重く、逃げ場の少ない仕事です。まじめに働いている人ほど、「辞めたい」と口に出せずに一人で抱え込んでしまいます。
この記事では、私立高校で15年働く現役の事務主任が、きれいごと抜きでお話しします。
- 「辞めたい」と感じる理由トップ5(あなただけではありません)
- 辞めていい人・もう少し粘る人の【見分けチェックリスト】
- 後悔しない辞め方4ステップ(学校ならではの退職タイミングも)
- 学校事務の経験が、実は転職市場で評価される理由
読み終わるころには、「辞める・続ける」どちらを選ぶにしても、自分で納得して決められる状態になっているはずです。
新人あかり「辞めたい」って思うこと自体、いけないことだと思ってました…



そんなことないわ。15年続けている私だって、本気で辞めたいと思った時期があるのよ。大事なのは、その気持ちと どう向き合うか。
「学校事務を辞めたい」と感じる理由トップ5
まず、あなたの「辞めたい」がどこから来ているのかを言葉にしてみましょう。原因がはっきりするだけで、取るべき道が見えやすくなります。現場でよく聞く理由を5つ挙げます。
① 給料が上がらず、将来が見えない
学校事務の給料は、業務の幅と責任のわりに上がり方がゆるやかです。「5年後・10年後の給与明細が想像できてしまう」感覚が、じわじわと「辞めたい」につながります。
具体的な手取りやボーナスの実額は 📎 学校事務の給料・年収のリアル で公開していますが、「安いけど納得できるか」は人それぞれです。納得できないまま働き続けるのは、想像以上に心をすり減らします。
② 人間関係に逃げ場がない
事務室は5〜8人ほどの少人数で、異動も少ない職場です。合わない人がいても席替えすらありません。「あと何年、あの人と同じ部屋なんだろう」と考えた瞬間に気持ちが沈む――事務室勤務の経験者なら、多くの人がうなずく感覚です。
③ 繁忙期のたびに「もう無理」と思う
入試・卒業・新年度が重なる2〜4月の激務は、毎年必ずやってきます。「今年もあの山が来る」と考えるだけで憂うつになる状態は、体からの正直なサインです。
④ 頑張っても評価されない・キャリアが積み上がらない
事務の仕事は「できて当たり前、ミスしたら目立つ」。どれだけ工夫して業務を回しても、教員のように成果が見える仕事ではありません。「私、この学校で何を積み上げているんだろう」という虚しさは、繁忙期の疲れよりも深く効きます。
⑤ 「何でも屋」扱いに疲れた
経理も来客対応も行事の裏方も苦情の窓口も、「誰の仕事でもないもの」は全部事務室へ。守備範囲の広さそのものより、「便利に使われている」と感じたときに、心が折れます。
たとえば先日も、行事の賞状作成が当日になって舞い込みました。賞状用紙は事務室に揃えてあり、学校サーバーには専用のフォームも用意済み。入力するのは実施日と入賞クラス名だけ――それでも「賞状作れる?」と頼まれるのです。
手が空いている時期なら快く受けられます。でも、教員と事務では繁忙期がずれているので、こちらの山場に限って舞い込むことも。「少しだけPCに挑戦してみませんか…」と心の中でつぶやきながら、笑顔で引き受ける。口には出しませんけどね。
こうした一つひとつは小さなことです。でも積み重なると、「私は何の専門家なんだろう」という気持ちがじわじわ効いてきます。
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①と②、両方当てはまります…。みんな同じなんですね。



そうよ。だから自分を責める必要はまったくないの。次は、その「辞めたい」が一時的なものか、本物かを見分けていきましょう。
その「辞めたい」は一時的? 本物?【見分けチェックリスト】
15年の間に、辞めていった同僚も、踏みとどまって笑顔を取り戻した同僚も見てきました。分かれ目は「辞めたい気持ちの種類」です。
もう少し粘る価値があるサイン
- 辞めたくなるのは2〜4月の繁忙期だけで、夏はけろっとしている
- 原因が特定の1人(合わない上司・同僚)に絞られる
- 一晩寝る・週末を挟むと、気持ちが回復する
- 「仕事内容は嫌いじゃない」と言える
繁忙期や人間関係が原因のつらさは、対処法で軽くできる余地があります。具体的な乗り越え方は 📎 学校事務はきつい?大変な瞬間5つ・乗り越え方5つ にまとめているので、まずそちらを試してみてください。
辞める準備を始めていいサイン
- 閑散期でも気持ちが晴れない(8月なのにつらい)
- 給料・評価など、自分の努力では変えられないことが原因
- 3年後もこの事務室で働く自分を、想像したくない
- 日曜の夜、月曜が来るのが毎週憂うつ
すぐに休む・頼るべきサイン(最優先)
眠れない、食欲がない、涙が出る、通勤中に動悸がする――こうした体のサインが続いているなら、「辞める・続ける」を考える前に、まず心と体を守ってください。医療機関や公的な相談窓口(こころの健康相談統一ダイヤルなど)に頼るのは、弱さではなく正しい判断です。



「辞めていいサイン」に当てはまった人も、焦って退職届を出すのはまだ早いわ。辞める前に、自分の値段を知っておくの。それだけで交渉も決断も全然変わってくるのよ。
「今の自分が転職市場でどう評価されるのか」を客観的な数字で知っておくと、「辞める・残る」の判断材料になります。ミイダスなら質問に答えるだけで、無料で想定年収(市場価値)がわかります。
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もう少し粘ると決めた人へ|「辞めない出口」もある
チェックリストで「粘る価値あり」だった方に、退職以外の選択肢を3つだけ。
- 繁忙期の前倒し準備で、山を低くする ―― 2〜4月のしんどさは1月の仕込みで半減します(詳しくは 📎 きつい記事 へ)
- 雇用形態・働き方の変更を相談する ―― 正規からパート・時短への変更で続けられた同僚もいます。辞める前に、事務長への相談は一つの手です
- 「同じ学校事務のまま、職場だけ変える」 ―― 学校が合わないのであって、学校事務が合わないわけではないケースは意外と多いもの。私立同士の転職なら経験がそのまま活きます
辞めると決めた人へ|後悔しない辞め方4ステップ
決断したなら、あとは「損しない順番」で動くだけです。学校という職場ならではの注意点も含めて、4ステップで解説します。
ステップ① 退職時期は「年度末」を第一候補に
学校の仕事は年度単位で動いています。年度末(3月末)退職なら、引き継ぎがきれいに収まり、周囲への負担も最小限。円満退職は、その後の転職でもプラスに働きます。
ただし、これは原則であって義務ではありません。心や体が限界なら、年度途中でも辞めてかまいません。あなたの健康より優先される仕事はありません。
注意点: 就業規則の「退職申出期限」を先に確認してください。私立学校は「退職の3ヶ月前までに申し出ること」など、一般企業より長い期限を定めている場合があります。3月末に辞めたいなら、年内〜1月の申し出が安全圏です。
ステップ② 辞める前に「次」を動かし始める
退職してから探すのではなく、在職中に転職活動を始めるのが鉄則です。収入が途切れない安心感があるだけで、転職先を焦って妥協せずに済みます。
5〜7月・9〜12月の落ち着いた時期は、転職活動を並行しやすい時期でもあります。
実は、私が学校事務に来たのも、まさにこの形でした。前職の金融機関に勤めながら数ヶ月かけて転職先を探し、学校事務の内定をもらってから退職を申し出て、数週間の引き継ぎ期間を取って円満に辞めています。
もうひとつ効いたのが、日頃から引き継ぎ書を作っておいたこと。前職は転勤のある職場だったので普段から準備していたのですが、退職のときもそのまま使えて、スムーズに送り出してもらえました。「いつか辞めるかも」と思い始めたら、引き継ぎ書の準備は今日からでも始められる、リスクゼロの第一歩です。
「転職活動」と身構えなくても、最初の一歩は求人を眺めてみるだけで十分。「学校事務の経験を求めている職場が、意外とある」と知るだけで、視界が開けます。無料診断つきのリクナビNEXTなら、登録して眺めるところから始められます。
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ステップ③ 学校事務の経験を「翻訳」する
「学校事務しかやってこなかったから、他では通用しない」――これは大きな誤解です。学校事務の経験は、言い換えれば次のスキルセットです。
| 学校事務でやってきたこと | 転職市場での言い換え |
|---|---|
| 授業料・会計処理 | 経理実務(現金出納・債権管理) |
| 備品・施設・行事の裏方 | 総務・庶務のジェネラリスト |
| 保護者・近隣対応 | クレーム一次対応・折衝力 |
| 成績・個人情報の取り扱い | コンプライアンス意識・正確性 |
一般企業の事務職・経理職・大学職員・医療事務など、経験を評価してくれる転職先は幅広くあります。
ステップ④ プロを味方につける
「学校事務の経験をどの求人にぶつけるか」の翻訳作業は、一人でやるより転職のプロと一緒にやるほうが早くて確実です。相談したからといって、辞める義務はありません。「話を聞いて、やっぱり残る」も立派な選択肢です。
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📎 具体的な転職ルートは [学校事務に転職するには?30代・40代からでも間に合う完全ガイド] で詳しく解説しています(学校事務から他業種への転職にも共通するノウハウです)。
【実話】私にも「辞めたい」と思った時期がありました
転職して間もない頃の話です。仕事量はまだ少なく、業務そのものがつらかったわけではありません。
きっかけは、ある土曜日でした。その日は、年の離れた先輩がお休み。私はいつになく気持ちが軽く仕事ができている自分に気づきました。「半日勤務の土曜だからかな」と最初は思いましたが、違いました。狭い事務室の向かいの席から、電話対応も窓口対応も四六時中見られているような緊張感――つらさの原因は仕事ではなく人間関係だったと、その日はっきり自覚したのです。
入職して数ヶ月経った頃、私の前任者も、そのまた前の方も、半年足らずで辞めていたと知りました。学校のトイレで涙があふれたことも、一度や二度ではありません。
相談した相手によって、返ってくる言葉はまったく違いました。
- 夫:「気にしすぎ。どんな職場にもそういう人はいる」
- 前職時代の同期:「仕事が楽なら我慢した方がいい」
- 姉:「辞めたいなら辞めていい。自分の心がいちばん大事」
職場の人には、話がどこでどう伝わるか怖くて、相談できませんでした。本文で「相談はまず職場の外から」とお伝えしたのは、私自身のこの経験があるからです。
それでも「残る」と決めた理由は、4つあります。
- 「あの人が理由で辞めるのは、もったいない」と思えたこと。 いろんな仕事をこなす学校事務の仕事そのものは、好きだったからです
- 経理を覚え始めていたこと。 転職市場を調べると「経理は実務経験◯年以上」という求人ばかり。簿記の資格はあっても実務経験のなかった私は、「まず数年ここでスキルを積んでからでも、辞めるのは遅くない」と、いわば戦略的に残る選択をしました
- 子どもたちに、頑張る背中を見せたかったこと。 つらいからとすぐに辞める姿を見せるのは、教育上良くないという思いがありました。それに学校の勤務リズムは子どもの生活リズムと合わせやすく、働く親にとって手放しがたいメリットでもありました
- その先輩以外との関係は良好だったこと。 事務長や他のメンバーとは連携して働けていて、職場には年の近い、ランチに行ける同期の先生もいました
私の対策は、地味なものです。礼儀正しく接する。相手の話はきちんと聞く。でも自分のことは、聞かれた範囲でしか話さない。翌年に新しい職員が増えたことも重なって、あの張りつめた空気は少しずつ薄れていき、先輩はその後、退職されました。
いま振り返って、「残る」を選んだ自分を後悔していません。主任になった今は、任せてもらえる仕事が増え、自分のアイデアが形になるやりがいもあります。
ただ、正直に言うと「辞めてもよかったかも」と思う瞬間もありました。それは不思議なことに、つらい時ではなく仕事がうまくいっている時。「今の私なら、別の場所でもやれたんじゃないか」と。でも、人生は一回きり。あの分岐点でこちら側を選んだ自分の選択を、後悔しない生き方をしたいと思っています。
だからあなたにも、「残る」も「辞める」も、誰かのせいで決めるのではなく、自分の軸で選んでほしいのです。
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えりか主任でも、そんな時期があったんですね…



あったわよ。だから「辞めたい」と検索したあなたの気持ちは、よくわかるの。
よくある質問(FAQ)
まとめ|「辞めたい」と向き合うことが、最初の一歩
- 「辞めたい」は甘えではなく、まじめに働いてきた証拠
- 繁忙期だけ・特定の人だけが原因なら、粘る価値あり(対処法は 📎 きつい記事 へ)
- 閑散期もつらい・変えられないことが原因なら、辞める準備を始めてOK
- 辞めるなら「年度末退職・在職中に活動・経験の翻訳・プロに相談」の4ステップ
- 体にサインが出ているなら、何より先に休むこと
「辞める」も「残る」も、どちらも正解になり得ます。大事なのは、流されて決めるのではなく、自分で情報を集めて、自分で決めること。この記事が、その最初の一歩になればうれしいです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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