- 学校事務が「きつい」と言われる5つの理由(現場のリアル)
- 忙しい時期はいつか、どう乗り切るか
- “きつさ”の感じ方が変わる、乗り越え方5つ
- 小中学校・専門学校など校種によるきつさの違い
「学校事務って、やっぱりきついのかな…」 そんな気持ちで検索された人へ
まず最初にお伝えします。
学校事務は“きついかも”というあなたの心配は、正解だけど不正解です。
学校事務には、確かに誰が担当してもきつい瞬間があります。
「いつ・なぜきついのか」と「どう対処するのか」を知っておくと乗り越えることができます。
えりか主任「どう対処するか」を知っているだけで、感じ方は大きく変わります
ただ、人によって”きつさ”の感じ方は様々です。
入ってから「思ってたのと違う」となるのが、いちばんもったいない。
まずは、学校事務があなたに向いているか、5分で分かる【適性診断】をしてみませんか。
\ 無料、5分で自分の適性がわかる /
登録は無料。診断だけの利用もOKです
この記事は”きついからやめた方がいい”と煽るものではありません。
学校事務を15年やってきた私が、きつい瞬間にどう向き合い、どう乗り越えてきたかをお話ししています。


鈴木 えりか
- 私立高校の現役事務主任(学校事務15年目)
- 一般企業・金融機関の事務職を経て学校事務へ
- 採用面接にも携わる立場(採用する側の視点で解説)
- 公立との違い・給料・採用試験を実データ+実体験で解説
- ブログは新人「あかり」さんとの対話形式でお届け
学校事務が「きつい」5つの理由


タップすると拡大できます。
まずは、どんなところが「きつい」と言われるのか。現場でよく聞く5つを、正直にお話しします。
「あ、これだ」と思うものがあれば、後半の対処法とセットで読んでみてください。
① 繁忙期(1月〜4月)の激務
入試・卒業・入学・年度替わりが重なる1月〜4月は、一年で最大の山場。
書類の山と締め切りの連続で、残業が増えがちです。
忘れられないのが、ある年の入試事務の合格通知作成での出来事です。
500人分の合格通知を作り、個人ごとの封詰めが終わりかけたところで、合格日の日付ミスが発覚して全部作り直して差し替えになりました。



えっ、500人分をやり直し…! 想像しただけで「きつい」です…
気づけば夜10時、全員くたくた。そんなとき、事務長がピザをデリバリーしてくれて、みんなでホッと一息。
気を取り直して作業を再開し、家に帰り着いたときには日付が変わっていました。
きつい夜でしたが、チームで乗り越えたあの時間は、不思議といい思い出になっています。



「きつい」1日だったけど、”事務室はワンチーム“を実感した夜だったわ
② 業務範囲が広すぎる「何でも屋」
経理・備品管理・来客対応・電話・行事サポートまで、担当範囲がとにかく広い。
「これは誰の仕事?」となったものが、最終的に事務室に集まってきます。
専門特化型の仕事に慣れた人ほど、最初は「こんなに何でもやるの?」と戸惑いがちです。
「何でも屋」を痛感したのが、新入生の制服採寸の日。
靴メーカーの担当者が当日体調不良で人手不足、販売ブースに新入生の長蛇の列ができていました。
見かねて私もお手伝いに入り、何とか列をさばいたことがあります。
「それ、事務の仕事…?」と思われるかもしれませんが、“学校で困りごとが起きたら、まず事務”なのが現場のリアル。
引き受けているうちに、軽く扱われていると感じる日もあります。
なぜ困りごとが事務室にばかり集まるのか、別の記事にまとめました。
「学校事務は見下される」と感じたあなたへ、視線の正体を15年目主任が本音で解説
③ 人間関係の閉鎖性と”知り得る情報”の重さ
学校は1校あたりの事務職員が少なく、メンバーが固定されやすい職場です。
合う・合わないがあっても、簡単には離れられません。
加えて、給与・成績・家庭事情など重い個人情報に日常的に触れるため、「うっかり漏らせない」という緊張感が常にあります。
この”気の張り”が、地味に効いてきます。
学校によりますが、事務室は5〜8人ほどの少人数の運営がほとんどです。
さらに同年代かつ同性がいるのはまれで、年齢も立場もバラバラのメンバーで日々を過ごすことになります。
合う人なら快適ですが、合わない人がいると逃げ場がないのが正直なところ。
狭い空間で、一緒に席を並べる人を選べないのが学校事務の人間関係です。
もう一つ、外からは見えにくい大変さが「知り得る情報の重さ」です。
事務室は、教員の給料や家庭の事情まで知り得る立場。
それを知りたがって聞いてくる先生もいて、どう線引きして対応するかは、いつも気をつかうところです。



それは…親しい先生に聞かれると、断りづらそうですね。



“知っていても言わない”が鉄則。にこやかにかわすのも、事務の大事なスキルよ。
とはいえ、人間関係には救いの瞬間もあります。
私はたまたま、同期入職の先生と気が合い、たまに半日勤務の土曜にランチへ行き、お互い息抜きをしていました。
閉鎖的になりやすい職場だからこそ、立場を超えて気の合う人と出会えたときのうれしさは大きいものです。
事務室の人間関係がしんどくなる構造と心を守る距離感のコツは
学校事務の人間関係はなぜしんどい?閉鎖的な事務室で心を守る方法 で詳しく解説しています。
④ 保護者・近隣の苦情対応のプレッシャー
「部活の声がうるさい」「対応が遅い」といった苦情の最初の窓口は、たいてい事務室です。
理不尽に感じる連絡もあり、慣れないうちは電話が鳴るたびに身構えてしまうことも。
印象に残っているのは、近隣の人からの「部活の声がうるさい」という電話。
電話口で怒鳴られ、聞けばその人は三交代勤務で、ちょうど夜勤明けで休んでいる時間帯だったのです。
事情を伺いながら対応を進め、最後はご理解いただけましたが、受話器を置いたあとの気疲れは今も忘れられません。
⑤ 給料が業務量に見合わないと感じる
これだけ幅広く責任のある仕事をこなしているのに、給料は驚くほど上がらない。
特に若手のうちは、この「業務量と給料のギャップ」を強く感じます。
ここが「きつい」と言われる最大の理由かもしれません。
具体的な手取りやボーナスの実額は、こちらの記事で公開しています。
学校事務の給料・年収・初任給はいくら?現役主任が実データで解説



思っていたより、いろいろ大変なんですね…



どれも”あるある”だけど、対処法があるから安心して
次の章では、きつい時期の乗り越え方をぜんぶお伝えします。
きつさは、時期と人と学校で変わる
特にきついのはいつ?(年間の山場)
「きつさ」は一年中ずっと続くわけではありません。
山場の時期を知っておくだけで、心の準備ができて、ずいぶん楽になります。
| 時期 | きつさ | 主な業務 |
|---|---|---|
| 4月 | ★★★ | 入学後の手続きと新年度の手続き |
| 5月 | ★★☆ | 学校基本調査・校納金の登録・PTA総会 |
| 6月 | ★☆☆ | 会計監査・学校案内パンフレット |
| 7月 | ★★☆ | 補助金の申請・オープンスクール |
| 8〜9月 | ★☆☆ | 備品整理・体育祭。夏休みは事務の”ごほうび期” |
| 10月 | ★★☆ | 会計監査・進路関係書類・文化祭準備 |
| 11月 | ★☆☆ | 文化祭・入試準備 |
| 12月 | ★★☆ | 年末調整・入試検定料・入試準備 |
| 1〜2月 | ★★★ | 入試本番。受付・推薦入試・合否通知の発送 |
| 3月 | ★★★ | 卒業手続きと入学者説明会、年度末会計 |
表は学校の年度に合わせて4月から並べています。
ポイントは、1月〜4月に山が集中しているということです。
年度をまたいで、入試・卒業・入学が4か月続きます。
残りの8か月は、事務だけが忙しい月と落ち着く月が半分ずつ。
年間で平均すると、決して”ずっと激務”ではありません。
学校事務1年目の年間スケジュール|月別の仕事内容と主任アドバイス



忙しい時期がわかれば、心の準備もできますね
きついと感じやすい人/意外と平気な人
- きついと感じやすいタイプ:マルチタスクが苦手/刺激や変化を求める/一人作業が苦痛
- 意外と平気なタイプ:コツコツ作業が好き/安定を重視/縁の下の力持ちが性に合う
もちろん、これは”傾向”です。
「自分はどっちだろう?」と気になったら無料の適職診断で、客観的に強み・適性を知っておくと、続けるにせよ環境を変えるにせよ、判断がぐっとラクになります。



まず自分のタイプを知るのが大事なんですね
「小中学校」「専門学校」は、きつい?
「きつさ」は、勤める学校の種類によっても変わります。
私立高校15年の立場から、よく聞かれる校種の違いをまとめます。
- 小中学校(公立):多くが事務職員1人配置。
相談相手が校内にいない孤独感がある一方、近隣校の事務職員ネットワークで支え合う文化があります。
「学校事務 1人」「小中学校事務 きつい」と検索される背景はここにあります。 - 専門学校:学生募集・広報・就職支援など民間企業に近い業務が加わり、繁忙の質が違います。
「専門学校事務 きつい」と感じる人は、この”営業的な側面”に戸惑うケースが多いです。 - 私立高校(私の現場):チーム制で相談相手がいる反面、入試事務の規模が大きく、1月〜4月の山が高い。
「どの校種が一番きついか」より、「自分の性格に合う校種はどこか」で選ぶのが、長く続けるコツです。


きつさを軽くする5つの方法


タップすると拡大できます。
ここからは実践編。同じ仕事でも、対処法を持っているかどうかで”きつさ”は全然違います。
① 繁忙期は「前倒し」で乗り切る
4月の山は、その月に頑張るのではなく「手前でどれだけ仕込めるか」で決まります。
私の場合、11月ごろから少しずつ、新入生対応の書類一式のテンプレ化・備品の発注・名簿の下準備を進めておきます。
入試が始まる前に手をつけておくと、4月の負担が体感で半分になりました。
「3月になってから」では、もう遅いのです。
② タスクを「見える化」して優先順位を
何でも屋になりやすい仕事だからこそ、抱えている仕事を書き出して可視化します。
緊急度と重要度で並べ替え、後回しできるものはためらわず後回しに。



私は付箋とTodoアプリを使い分けて、「いま手をつけるべき1つ」だけに集中するようにしています
書類整理もこの一環で、“探す時間”が1日10分減れば年間40時間以上のゆとりになります。
③ 人間関係は「適度な距離感」を保つ
狭い職場だからこそ、踏み込みすぎないのが長続きのコツ。
挨拶と業務連絡は丁寧に、でもプライベートには深入りしない。
合わない人がいても「仕事の相手」と割り切ります。
私も最初は気をつかいすぎて疲れましたが、“礼儀正しく・でも深入りしない”距離感に落ち着いてから、事務室内の人間関係がぐっと楽になりました。
④ 苦情は「まず聴く」が9割
苦情を受けるときに大事なのは、いきなり反論せずまずじっくり聴くこと。
相手の事情を想像し、共感の言葉から入ると、ほとんどのケースで相手の態度はやわらぎます。
先述の「部活の声がうるさい」とのお叱りの電話も、まず聴く姿勢を貫いてから、大きな大会が近いこと、生徒たちの練習がいつも以上に熱が入っていることなどを説明しました。
最後は「試合、頑張ってね」と応援のお言葉を頂きました。



苦情対応は、身につけば大きな武器になるスキルです
⑤ お金以外の価値も並べて考える
給料だけで仕事を測ると、つらくなる瞬間があります。安定・休暇・人を支える実感といった、お金以外の価値も並べて考えてみてください。
それでも合わなければ、学校事務で身につけた経理・総務・対応力は、他の事務職でも十分に活きます。視野を広げて判断するだけで、心がぐっと軽くなります。



対処法を持っているだけで、同じ仕事でも”きつさ”は全然違います
「続けてよかった」と思える瞬間


きつい話ばかりしてきましたが、15年続けてきたからこそ感じられる“よかったこと”もあります。
忘れられないのは、ある年の卒業式の朝のことです。
校納金を毎月少し遅れながらも、現金で事務室に届けてくれていた生徒。
わざわざ足を運んで、「事務の先生、いつもありがとうございました」と声をかけてくれました。
教員のように、直接生徒を導く立場ではありません。
それでも、覚えていてくれる子がいる。
手のかかった学校行事が無事に終わって、先生方と「お疲れさまでした」と笑い合えたこともありました。
裏方だからこそ味わえる“支えた実感”が、確かにこの仕事にはあります。



「きつさ」と同じくらい、こうした瞬間も本物です
働いていて、つらい人へ


「もう無理」と感じた時の、心の守り方
ここは、いま実際につらい人に向けて、いちばん伝えたい章です。
「学校事務 頭おかしくなりそう」「学校事務 病みそう」
こんな言葉で検索してしまう夜が、もしあったとしても、それは特別なことではありません。
まじめに、ていねいに仕事をしている人ほど、抱え込んでしまうものです。
私自身も、若いころは「自分だけができていない」と落ち込んだ時期がありました。
でも、しんどさの正体の多くは、仕事の量そのものより「一人で抱えていること」にあります。
だからこそ、心を守るために次の3つを意識してみてください。
- 「自分の責任ではない部分」を切り分ける。
制度や前任者から引き継いだ問題まで、自分一人で背負わない。 - 小さなことでも、誰かに口に出す。
同僚、事務長、近隣校の事務職員。「大したことじゃないけど…」の一言が、想像以上に効きます。 - 「今日できたこと」を1つ書き留める。
できなかったことではなく、できたことに目を向ける習慣が、自己評価を守ってくれます。
そして、もし眠れない・食欲がない・涙が出るといった状態が続くなら、それは心がSOSを出しているサインです。
無理をせず、医療機関や公的な相談窓口(こころの健康相談統一ダイヤルなど)に頼ってください。
仕事より、あなた自身がいちばん大切です。



“きつい”を一人で抱えないこと。
これが15年やってきて、いちばん大事だと思っているのよ
「自分は本当にこの仕事に向いているのかな…」と不安になったら、客観的に“自分の市場価値”を知ってみるのも、心の整理になります。
ミイダスなら、無料で市場価値や適性を診断できますよ。
\ 無料で”市場価値”も分かる /
転職を決めていなくてもOK。診断だけでも使えます
「合わない」と感じたら転職も選択肢
対処法を試しても「やっぱり合わない」と感じるなら、無理に続ける必要はありません。
学校事務で培った経理・総務・対応力は、他の事務職でも十分に活かせる場面があります。
一人で抱え込まず、まずはプロに無料で相談して、選択肢を広げてみるのも一つの手です。
\ プロに無料で相談できる /
相談だけで終わっても大丈夫です
- 「辞めたい気持ちが本物かどうか、自分でも分からない」という人は、辞めていい人・もう少し粘る人の見分け方から確認してみてください。
学校事務を辞めたいあなたへ 辞めていい人・粘るべき人の見分け方 - 「学校事務しかやってこなかったけど、外で通用するのかな」が引っかかる人へ。
経験の言い換え方と、辞めた後の行き先をまとめました。
学校事務からの転職は難しい? 辞めた後の行き先と経験の翻訳を現役主任が解説 - 転職の進め方を具体的に知りたい人は、30代・40代向けの完全ガイドにまとめています。
学校事務に転職するには? 30代・40代からの完全ガイド
よくある質問(FAQ)
きつさは、対処法と適性で変わる
学校事務には、確かにきつい瞬間があります。でもそれは、時期を知り、対処法を持ち、一人で抱え込まないことで、ずいぶん軽くできるものです。
そして、きつさと同じだけ「支えた実感」という報酬もある仕事です。
いま、しんどさの渦中にいるあなたへ。どうか、自分を責めないでください。
この記事の対処法を、ひとつでも明日から試してみてください。
- これから目指す方法を知りたい人 → 学校事務になるには?採用試験・倍率・対策のすべて
- 給料の実態が気になる人 → 学校事務の給料・年収・初任給はいくら?
- 学校の理不尽さに消耗している人→「学校事務は頭おかしい」と検索したあなたへ
- 軽く扱われていると感じる人 → 「学校事務は見下される」と感じたあなたへ
もっと深く学校事務について知りたい人は、下の記事もご覧ください ↓




最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント